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中国南部の大河。「揚子江」とも。
青海チベット高原 (標高5000m) の雪解け水に源を発し、四川盆地まで一気に下り降り、その先に立ちはだかる大巴山系を鋭く切り裂いて華中平原へと流れ出る。全長6000km余。
長江中流域の大巴山付近では
- 瞿塘峡 (くとうきょう)
- 巫峡 (ふきょう)
- 西陵峡 (せいりょうきょう)
の3峡谷が有名で、「長江三峡」と呼ばれる。
垂直に切り立った崖が300kmも続く「三峡」は、世界屈指の大景観であると共に、蜀に入る要衝であり、劉備玄徳、関羽、張飛、諸葛孔明らが活躍した『三国志』の舞台としても知られる。
下流域の華中平原には、武漢、南京、上海が連なり、東シナ海へと注ぐ。
この下流域では、黄河文明とは別に「長江文明」とも呼ぶべき新石器〜青銅器文明が展開された。漢字も長江流域を起源とするのではないかと言われ、文明を担ったのは原始タイ族であるという説もある。
- 1919
- 孫文が「長江ダム」を構想。
- 1954
- 長江が流域全域で「異常水位」に達し、大洪水。
下流の重要工業都市、武漢を守るため、荊江大堤防を爆破し、湖北省東南部を犠牲にした。
- 1993
- 水害防止と電力の安定供給を目的に、万里の長城以来と言われる空前の大規模工事、「三峡ダム」が着工。
- 1998
- 長江流域で再び大洪水、2億人に被害。
6月以降歴史的な大雨が降り、8月には1954年以来初めて長江全流域で「異常水位」を観測。
長江の本流は、湖北省宜昌市より下流が警戒水位を超え、水の調整弁となっている洞庭湖、陽湖が過去最高の水位となる。
民政省のまとめでは、全国で2億4000万人が水害の影響を受け、死者は約2000人、家屋損壊約1700万戸、農作物の被害は21万km2に達した。被害は中国南部の江西、湖南、福建、湖北の4省で深刻。
水位上昇の原因は、中国気象局によれば、エルニーニョ現象や青海、チベット高原の大雪と関係がある。
- 2003 (予定)
- 「三峡ダム」で長江上流がせき止められ、右岸の発電機が稼働開始。
水位は130m上昇、13の都市が水没。三峡は長さ630kmの人造湖に。
- 2009 (予定)
- 「三峡ダム」全面完成。
高さ(落差)175m、幅2.3kmの巨大ダムで、左岸に14基、右岸に12基、計26基の発電機を持ち (1基当たり発電量70万KW時) 、年間総発電量は847億KW時で、日本の全水力発電所1700個所の総発電力に匹敵。
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