キリスト教は儀式を極めて重視する宗教である。
ことに東方教会は複雑厳粛な祭儀典礼で知られるが、西方カトリック教会でもやはり典礼が重要な地位を占めている。
語源であるギリシア語の「レイトゥルギア (leitourgia)」は、本来「公共奉仕」の意。 → これが転じて「公的な礼拝行為」となった。そこには古来の共同体意識が生きている。
言い換えれば、「典礼」は個人的な祈りではなく、人間から神に対する公式な挨拶であり、セレモニーである。
従って、そこでは「式文 (典礼文)」や「儀式」といった形式が何より大事にされる。
カトリック教会の典礼には次のようなものがある。
- 祝祭日……普段の日曜日=「主日(主の日)」の他、教会暦に基づいて詳細に設定されている。
特に「聖週間」が重要で、多くの行事が行われる。これは復活祭の前の1週間のことで、「枝の主日」に始まり、聖木曜日、聖金曜日を経て聖土曜日に至る。音楽的にも重要。
「教会暦」はカトリック教会で行われる1年間 (典礼暦年) の暦で、待降節の第1日曜 (11〜12月初め) に始まり、キリストの生涯の出来事を記念する祝日や、聖母マリアの諸祝日、諸聖人の祝日も設定されている。クリスマス以外の主な祝日=復活祭、昇天祭、聖霊降臨祭などは毎年期日が移動する移動祝日。
- ミサ (ミサ聖祭)……礼拝の主要儀式。祝祭日毎に決まった典礼がある。
- 聖務日課 (オフィチウム)……聖職者や修道士が毎日やるべき祈りや儀式。
- 秘蹟 (サクラメント)……神の恩寵(罪の許し等)を信徒に与えるための儀式。
|