耐性菌
たいせいきん
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 抗生物質などの化学療法剤に対する耐性を備えた病原菌。抗生物質等で治療出来ないので厄介。

 =耐性菌の特徴=

 通常、病原性が低く、健康な人ではほとんど発症しないが、未熟児、高齢者、入院患者など抵抗力の衰えた人の場合、発病して腸炎や肺炎などを起こし、死亡することもある。
 病院や老人養護施設で院内感染の原因となる。

 =薬剤耐性の仕組み=

  • 薬剤を不活性化する酵素を生産する。
  • 薬剤が細菌細胞内へ浸透するのを防ぐ。
 耐性がどのように他の非耐性菌へも伝達されるか? それは、プラスミド(R因子)などによる。

 =耐性菌の進化=

  1. ペニシリン発見 → 数年後ペニシリン耐性菌出現。
  2. メチシリン使用 → MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)出現。
  3. バンコマイシン使用 → 1986年、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)出現。

 =耐性菌との戦い=

1929
 A・フレミングがアオカビの一種の培養液中に、グラム陽性菌の発育を阻止する物質を発見、ペニシリンと命名。

1940
 E・チェーン、H・フローリーらが臨床的に有効なことを報告(「ペニシリンの再発見」)。
 世界で最初に発見された抗生物質となる。

1942
 ファイザー社 (Pfizer Inc.) (製薬会社)設立。
 英国で発明されたペニシリンの大量生産に成功、1950年にはオキシテトラサイクリン(商品名テラマイシン)などを開発。

 ペニシリン耐性菌登場

 ペニシリン耐性菌はメチシリンで増殖を押さえられたが、やがてメチシリンでは効かないMRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) が出現。

 そこでバンコマイシン(化学式=C66H75N9O24Cl2)が開発される。
 バンコマイシンはかなり副作用が強いが、MRSAなどの耐性菌に効くため、世界最強の抗生物質と呼ばれた。ところが……

1986
 バンコマイシンが効かないVREが発見される。

 [VRE出現の背景]
 鶏の輸出国は病気の感染を防ぐため、輸出用鶏にアボパルシンという抗生物質を大量に投与したが、これはバンコマイシンに似た化学構造を持っており、多くの鶏の腸球菌を殺すと共に、アボパルシン耐性=バンコマイシン耐性の腸球菌の変異株を作り出した。これが食用鶏肉を経て人間の体内に入った---という仮説が有力。
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©1999 早崎隆志 All rights reserved.
更新日:1999/08/30

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