インドネシア・ポップス小事典
 
     Betharia Sonata   
     【ベタリア・ソナタ】       

[ポップス歌手]

 「Hati Yang Luka」で知られる女性歌謡曲歌手。
 アイドル・ポップ歌手として登場したが、今やベテラン。

= Hati Yang Luka 替え歌症候群 =

 ベタリア・ソナタの「Hati Yang Luka (傷ついた心)」 (1988) は、夫の暴力に耐えかねた妻が離縁を申し渡す(「甘い思い出も消えた」「もう両親のもとに帰るだけ」)という異色の歌詞で多くの共感を呼び、全インドネシア的ビッグ・ヒットとなったが、あまりにも大きな反響を呼んだため、時の情報大臣ハルモコが「涙を誘う歌」をテレビから追放しようと訴えるほどの事態となり、多くの論争を引き起す社会現象となった。
 その影響力の強さを示す証左の一つは、無数に出現した替え歌である。後で妻が許しを請うもの、そもそもの原因は妻の浮気にあったとするもの、夫が自分こそ愛の犠牲者だと泣き言を並べるもの、など様々だが、共通しているのは男性側が自己正当化していることである。ここにインドネシア社会の父権的封建性を見ることが出来る。

= 主なヒット曲 =

  • Hati Yang Luka (傷ついた心) (1988)……ベタリア最大のヒットで、発表当時全インドネシアで流行した。但し音楽そのものは長調で、取り立てて魅力的なメロディーではない。しかしインドネシア人(特に女性)がこの歌を好きなのは、歌詞に身につまされるものがあるからか?
  • Tak Mungkin Lagi (絶対二度と)
  • Seandainya (いつまでも)

〜 主なアルバム 〜

  1. Hati Yang Luka
  2. Kata Dia Cuma Daku
  3. Seandainya (いつまでも) (1995?)
  4. Album Nostalgia (郷愁アルバム) (1996)
  5. Memoriku di Karaoke (カラオケでの私の思いで) (1997)
  6. Nostalgia Dendang Melayu Terpopuler (郷愁のドゥンダン・ムラユ名曲集) (19??)……意外にもダンドゥットのルーツと言うべきドゥンダン・ムラユ (マレー地方ポップス) を集めている。サンディーが『アイルマタ』で取り上げた「チンタ・ハンパ」などダンドゥット・ルーツの名曲を、コブシたっぷりに歌う。
  7. Platinum Best (プラチナ[白銀]のベスト集) (19??)

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更新日:2000/11/06

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