新・野次馬住宅時評


              
              

   

世に「駄じゃれ工務店」あり     

――質問 埼玉県の金子工務店がお客に出すお茶は、どんなお茶?

        
新野次馬住宅時評 286号(通巻337号)2012.1.27




世に「駄じゃれ工務店」あり。駄じゃれ大好きと言葉遊びをする。住宅のネーミングや情報紙など、いたるところで駄じゃれのオンパレード。そんな工務店が埼玉県深谷市の株式会社金子工務店。発売している住宅の名は「笑好住宅」という。さて、どう読む――。「しょうこう住宅」「わらいずき住宅」、残念、エコハウスと読む。毎日笑顔で暮せる家づくり×省エネ住宅=笑好住宅となった。

社員から工事を担当する職人たちは「いい家つくり隊」という。隊長は社長の金子一雄氏、隊員は001とか002と呼ばれ、007とジェームス・ボンドもいる。001隊員は建設事業部をまとめる石井靖彦氏。この人が駄じゃれ人間で仕掛け人なのである。

モデルハウスで話を聞いたが「お茶、飲みます」と出されたメニューには「わくわく住巣(ジュース)」「頑張らなくっ茶」「建てなくっ茶」。ここは取材で頑張らなくちゃということで「頑張らなくっ茶」をいただいた。情報紙は「家NOW通信」。これも、もちろん駄じゃれ。わかるかな。答えは「かなう」。家づくりやリフォームが“かなう”ということだ。

駄じゃれといえば、設備・建材メーカーも駄じゃれ会社だ。昔から駄じゃれ商品ばかりを出してきた。2012年1月現在発売中のパナソニックの商品を紹介してみよう。全自動おそうじトイレ「アラウーノ」、洗面化粧台「ウツクシーズ」、バスルーム「ココチーノ」、堀座卓「あったカ〜ナ」、給湯機器「ユポカ」、室内物干しユニット「ホシ姫サマ」、調湿パネル「さらっとイーパネル」、電灯線や電話線を集中引き込みができる「すっきりポール」etc、駄じゃれで迫っている。「アラウーノ」や「ココチーノ」なんかは間寛平の「かい〜の」調で発音してはいけない、品がなくなるからご注意。

 設備や建材のメーカーは駄じゃれ会社だが、住宅会社は言葉遊びをあまりしない。あくまでも気品高くとお堅い感じ。しかし、金子工務店はやわらかった。 

駄じゃれはいい。見たり聞いたりするだけでも楽しい。駄じゃれが人との距離を短くして、コミュニケーションが図れることもある。住宅会社がもっと頭をやわらかく、駄じゃれ発想をしていけば、住まいの目線も違ったものになるかもしれない。


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