「ガイナ」と「コーワライティングシート」


建築分野に参入する光和インターナショナル

  


新野次馬住宅時評378号(通巻429号)2013.10.1

   



                  

   


 

 



 イプシロンロケット打ち上げ成功でわきあがっている宇宙航空研究開発機構(JAXA)であるが、そのJAXAのロケット断熱技術を応用し、住宅用の塗料としたのが「ガイナ」である。塗膜面を球体のセラミック多層化したことで、通常の塗料に比べて耐久性があり、さらに断熱・遮熱性能も高く、猛暑の今年は断熱・遮熱で家をリフォームした人も多かったようだ。

 その「ガイナ」を開発した株式会社日進産業東京都板橋区と2010年4月に業務提携し、企業に「ガイナ」を販売しているのが株式会社光和インターナショナル(東京都港区西新橋)。その業務提携で日進産業は戸建ての分野を、光和インターナショナルは企業分野をと分けて市場を開拓することにしたのである。


 両社の出会いは島根つながりである。日進産業の石子達次郎社長と光和インターナショナルの細貝和則社長は共に島根県出身、島根県庁が間に入って手を結ぶことになったという。


 光和インターナショナル(東京都港区西新橋)を訪ねてみた。「エコプロダクト事業(断熱塗料の分野)はまだ2億円弱、これからです。2万㎡の工場の屋根塗装などの話もあり、今後の成長分野です」と細貝社長。


 主力はメディア事業という。どんなことをやっているの聞こうと思っていると、細貝社長、箱を取り出し開いて1枚のシートをつまみだした。そのシート(素材はポリプロピレン)を壁に押し付けると貼り付いた。静電気の力で貼り付き、ガラスでも木でも凹凸のある面でも可能だという。


 そこに紙をのせれば貼り付けることができる。ホワイトボード用のマーカーで書いたり消したりもできるということで、会議などで使われるという。東日本大震災では被災地で自衛隊が活動状況を書き記すために利用、幼稚園でも子どもたちが絵を描いたりするのに使っているという。


「工事現場でも使われるようになりました。図面や工程表を貼り付けたり、ちょっと書いて説明したいときに、シートをどこでもいいから貼り付けて書き込んだり……


 このシート、「コーワライティングシート」という。


 細貝社長は1953年島根県雲南市大東町の生まれ。和光大学経済学部を卒業後、ITのシステム開発の仕事に就いたが、50歳を機に新しい分野に挑戦してみたいとシート開発に乗り出したという。2008年にテレビ東京ワールドビジネスサテライト「トレンドたまご」で「コーワライティングシート」が年間大賞を受賞、さらに2011年の3000回記念番組で金賞を受賞したという。


 場所を選ばす貼れるということで、工事現場向きではある。現場でのコミュニケーションツールとして、今後どんな使われ方をするか興味深い。



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